宮崎県で発生した口蹄疫(コウテイエキ)という家畜伝染病。
あまりニュースでやらないので「大変だなぁー」くらいにしか思っていませんでしたが、口蹄疫って奴はとんでもない家畜伝染病みたいです。

人には感染せず、感染した豚や牛等の肉を食べても問題ないみたいなのですが、偶蹄類(グウテイルイ)の牛・水牛・山羊・羊・鹿・豚・猪・カモシカなどに広域に渡って容易に感染します。
他の家畜への感染拡大を防ぐために羅漢した家畜は殺処分する、流行地区と判断された場合には地域・国単位で家畜の移動制限が発生するなどが家畜伝染病予防法で決まっています。
先に羅漢した家畜は殺処分すると書きましたが、同じ畜産施設の家畜は、強力な感染力(接触・空気感染や足の長さ(イギリス→フランス・デンマーク→スウェーデン))から、感染していると判断され同様に殺処分となる等、口蹄疫(コウテイエキ)が発生した場合、畜産業を営む人達は計り知れない損害が発生します。
また、発生の畜産物は、安全が認められるまで他国への輸出ができなくなります(拒絶される)ので、発生国自体の損害ともいえます。

で、宮崎県で発生した口蹄疫(コウテイエキ)。
ヤバイのは先に書いた通りですが、今回の事例はヤバイのに非常に極めてもっとヤバイというとんでもない状況で、宮城県だけでなく九州全域はおろか、全国にまで伝播する可能性があります。
なぜ?こんなに恐ろしい家畜伝染病なのに、政府とか官僚さんなどの偉い人が何もしなかったの?と疑問になるのですが、実は何もしなかった(官僚はできなかった)みたいです。

今回の宮城県の口蹄疫(コウテイエキ)大感染事件(間違いなく事件です)を簡単にまとめると。。。
平成22年4月9日に微妙な症状の牛の病性鑑定の依頼があるものの、宮崎家畜保健衛生所の家畜防疫員の判断で経過観察とする。その後、類似症状の牛が確認されたため、病性鑑定を開始。
平成22年4月20日の早朝に、農林水産省からPCR検査(遺伝子検査)で口蹄疫が陽性だった連絡。同日、国産牛肉の輸出を全面停止。口蹄疫防疫対策本部の設置。消毒液が不足していると赤松農水大臣へ報告。
平成22年4月21日に2例目感染が発生する。 宮崎県に政府の指示はなく不足している消毒薬は現地組合が調達するも充分量にはいたらず。
平成22年4月25日、殺処分対象は1000頭を突破、過去100年間で最多となる。
平成22年4月27日、東国原宮崎県知事、赤松広隆農水相や谷垣禎一自民党総裁に支援を要請。
平成22年4月28日、国内初の豚への口蹄疫感染疑いを確認。野党自民党の口蹄疫対策本部長である谷垣自民党総裁が現場を視察。宮崎県が農家へ33億円の緊急金融支援対策。
平成22年4月30日、赤松農水相がゴールデンウィークを利用してコロンビアへ旅行(外遊)。野党自民党の口蹄疫対策本部が政府に42項目の口蹄疫対策要請。事業仕分けで、このような非常事態に畜産農家を資金面で支援する社団法人中央畜産会が仕分けられる

平成22年5月1日、宮崎県が自衛隊に災害派遣要請。

政府から具体的な指示・援助も無いまま感染拡大。
ゴールデンウィーク突入で人の移動による全国への感染拡大の可能性。

平成22年5月8日、海外旅行を満喫した赤松農水相が帰国。
平成22年5月10日、赤松農水相が東国原宮崎県知事や、関係者と口蹄疫の防疫対応等について意見交換。
平成22年5月12日、殺処分総数がもうすぐ8万頭。もうどうしようもない状態。。。



今回、宮崎県で発生した口蹄疫(コウテイエキ)の遺伝子は、今年に香港で発生した口蹄疫(コウテイエキ)と99.22%。去年発生して、今年に再発生(実は再発生ではなく継続していた?)した韓国の口蹄疫(コウテイエキ)とも98.59%一致することが確認されており。
当事国の終結宣言を鵜呑みにして、輸入を一時再開した韓国型が由来である可能性が高いとされている。
輸入再開をOKしたのは時の政府な訳で。。。原因も貴方達ですか。。。大丈夫なの?最低限頑張ってよね?票は入れてないけど。

口蹄疫義援金
宮崎県には頑張れ!負けるな!としか言うしかない。

ひょっとして鹿も危ないよね?奈良市民の私も他人事じゃない。