1号原子炉の水素爆発とその後
3号原子炉の水素爆発とその後
上1号機、下3号機
福島第一原子力発電所 1号機の爆発以来、国内外のマスコミがヒステリックに報道しています(特に国内マスコミ)。

しかし昨晩(03/13)あたりから、放射線量の解説やその影響など、若干落ち着いた報道が目立ってきました。

ところが本日(03/14)午前11時01分頃、福島第一原子力発電所 1号機に続き、3号機が爆発し、大量の煙をあげました。
前日から何度もアナウンスされている施設内に溜まった水素に、何らかの原因で引火し施設を吹き飛ばしたようです。
しかし原子炉格納容器自体は非常に堅牢にできており、健在との事です。
発電所正門での放射線レベルも20マイクロシーベルト(時)と、落ち着いている様子。

でも、水素爆発で煙をあげ外箱がバラバラになる映像は本当に怖いですよね?

じゃいったいどうして水素爆発が起こるんでしょう?
という訳で、情報を整理してみました。

原子力発電所(BWR)の内部
Aは原子炉建屋。
Bは原子炉格納容器。
Cタービン建屋。

水素は、通常運転中でも冷却材である水(軽水)が燃料棒周辺で中性子の影響を分解したり、燃料棒の被覆材料のジルコニウム合金に酸素が結びつき奪われる事によって酸素との結合が解消されたりで常時発生している。
しかし、今回の事故で燃料棒が冷却材より露出する事になり、燃料が制御下を離れ異常加熱(核分裂の暴走)し、爆発的に水素が発生する環境が整った。
それが何らかの原因(冷却システム配管の破損や接合部からの水素の漏洩、またはベント(強制排気の結果))で、原子炉格納容器の外に溜まった。
水素は軽いので、1号機の場合は原子炉建屋上部のオペレーションルームに溜まったり、その後、酸素と水素が何らかの原因で反応(反応して結びつく時に熱エネルギーが出る)し爆発した。
3号機の場合はオペレーションルームを超えて原子炉格納容器周辺まで、より多くの水素が溜まっていたので派手に爆発した。
ちなみに原子炉格納容器ないには窒素(窒素は反応しにくい)が封入してあり、水素と酸素が反応する比率に達しないので、通常は(窒素が流出して大気などと入れ替わると爆発する)爆発しない。

こんな感じですいいとおもいます。

見た目が派手な建屋の爆発ですが、原子炉格納容器が健在なら大量の核物質が撒き散らされる事はないということです。
ただ、現地の人は不安で夜も眠れない状況なのは確かです。
困難を極める原子炉制御で非難実施区域の人々の避難を速やかに完了していただきたいです。

とか書いてると本日午前6時ごろに、2号機のサプレッションプールが破損してスカスカになってるとか。。。
NHKの使ってる図面も間違ってるし。。。